2012年10月26日金曜日

ドイツな一日


久しぶりに映画を見に行った。
「コッホ先生と僕らの革命」
(セバスチャン・グロブラー監督)。
フットボール映画ということで。

コッホ先生は、
後に<ドイツサッカーの父>と呼ばれることになる、
ドイツに初めてフットボールを伝えた人なの。

1874年、
イギリス帰りの、英語担当のコッホ先生が
敵国の言葉である英語に興味を示さない生徒たちに
フットボールを通じて英語を教える事にした。
そして、フェアプレイの精神も。
階級差別によるいじめやら、
進歩的な(当時としては)コッホ先生の教育方針を
認められない大人たちの圧力やら
色々ありながらお話は進んでいくのだが
(詳しくはこちら)。

思いがけない展開も、劇的なドンデン返しもなく
淡々とさわやかで、素直な気持ちで見られた。
わたしはこういう映画(や、小説)が好き。

ちょっと、思った事をいくつか。

当時、体育は体操が主だったみたいだったのだけど
それが苦手な、ぽっちゃりしたオットーくん。
もちろん、GKに選ばれる、というありがちな展開。
でも、オットーくん、隠された才能を発揮して
いいGKになり、
クラスでもみんなを引っ張り、
更に、おとうさんの経営している運動用具製作会社で
サッカーボールの試作に励み
(コッホ先生がイギリスから持ち帰ったボールが
1個しかなかったので)
それに成功し、
始めはフットボールに反対していたおとうさんが
対外試合があるというので
さすが商売人、そのボールを売ることにしたのだが
その値段を釣り上げさせる、という
商才も見せるのだった。
もちろん、いいセイヴもしたしね。
映画の中で印象的だった子のひとりです。


フットボールを始めた頃は
みんながボールに、わらわらと集まって
フォーメーションも何もなかったのに、
コッホ先生の、イングランドの友人イアンが
連れてきたチームと試合をすることになった
最終段階では、ちゃんと、ちらばっていて
ああ、成長してるやん、と思った。
そして、いじめられていたが、
実はFWとしての才能があったヨストのクロスに
いじめてたけれど改心したフェリックスが
ヘディングしてゴールを決めた。
いいクロスにいいゴールだった。
多分、予想通りの、ありがちな展開なのだろうけれど
普通に、嬉しかった。
(でも、イングランドの子らよ、しっかりDFしたまえ。)

そして、そのゴールが決まった時の、
大人たちの反応。
自分ちの子がゴールを決めて
思わず、大喜び!
だったけれど、すぐに自分の立場を思い出し
表情を引き締めたり、とまどったりして。
わたしは笑いながら、うるうるしてしまった。


映画の後は、友人と会って
オクトーバーフェストに行くつもりだったのだが
彼女が急に体調不良になり、キャンセル。
どうしようかなあ~と、迷ったが
せっかくだし
(この街に出かけてくるのには90分かかるので)
ひとりで行くことにした。
ロンドンのパブにもひとりで行くわたしだもんね。

春にはお花見の宴会場になる公園で行われている
(28日までですよ)。
16時からで、わたしは16時30分位に着いたのだが
すでに、多分、100人以上の人々がいたと思う。
平日なのに。
みなさん、これを楽しみにしていたのね。

ドイツから持って来られたメリーゴーラウンドの
横を通り抜け、
たくさんあるお店を見て回る。
お兄さんやお姉さんの勧誘がうるさい。
でも、ドイツビールのことなんて全く知らないので
もらったチラシを見て…。
でも、わから~ん。
なので、お店の見た目と
その醸造所に特有だというグラスの形で
(わたしはジョッキ形が嫌い)選んだのだった。

が、しかし、この、500mlで1000円(以上)
というのはどうだろう。
ま、1000円はいい(かもしれない)。
遠いところから来るのだから(でも高い)。
でも、ほとんどが500mlというのがちょっと。
わたしは結構酒飲みだけど、
さすがに2杯以上は飲めない(体調によるが)。
特に、あの環境では
(野外で、おつまみは限られていて、寒い)。
色々飲んでほしい、みたいな気持ちがあれば
300ml位で700円位にすればいいのにと思うけど
多分、そんなやつは来なくていい、のでしょうね。
もう何年も、こうやってやっているのだから。

で、1時間後位にふらふらと(2杯飲んだ)
公園を去るわたし。
やっぱり日本のビールがいい、と
思いながら。

ドイツな一日はこうして終わったのであった。

(あ、明石焼きも食べた。)


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